売上350円から築地銀だこへ|佐瀬守男さんの挑戦の物語

売上350円から築地銀だこへ|佐瀬守男さんの挑戦の物語

売上350円から始まった挑戦

〜何度失敗しても諦めなかった男が「築地銀だこ」を生み出すまで〜


街にできたマクドナルドを見て衝撃を受けた少年がいた。「こんなに楽しい場所を自分も作りたい」その想いを胸に始めたのは小さな焼きそば屋だった。しかし、初日の売上はたった350円。

そこから焼きそば、ソフトクリーム、アイスまんじゅう、じゃがバターと次々に挑戦するも成功と失敗の繰り返し。それでも原点の夢を見失わず、最後にたどり着いたのが「たこ焼き」だった。

築地銀だこを全国ブランドへ育て上げた、株式会社ホットランド 代表取締役 佐瀬守男さんの軌跡。

※本記事は公開情報をもとに構成しています。

目次

ストーリー

原点:和のファーストフードを作りたい

佐瀬守男さんは、街にできたマクドナルドを見て衝撃を受けた。子どもから大人までが集まり、笑顔になれる場所。

「こんな店を自分も作りたい」そう考えた佐瀬さんは、和のファーストフードを作ることを夢見るようになる。

そして25歳の時、群馬県桐生市で母親と二人、焼きそば屋を開業した。家賃4万円のラーメン店の居抜き物件。2階は住居だった。

苦戦:初日の売上は350円

焼きそば一人前350円。開業初日の売上は350円だった。つまり売れたのは1食だけ。翌日の売上は700円。2食しか売れなかった。

このままでは生活できない。そう考えた佐瀬さんは、新聞配達の仕事からヒントを得る。「焼きそば届けます」と書いたチラシを新聞と一緒に配布した。

すると宅配注文が次々と入るようになった。ある日、お客様から聞かれた。「こんな遠くまで届けて350円で採算は合うの?」その時初めて、「採算」という言葉の意味を知ったという。

挑戦:売れるものは何でもやる

やがて宅配ブームも落ち着き、経営は再び苦しくなる。佐瀬さんは銀行から借金をして2号店を出店した。しかし状況は変わらない。朝6時から深夜0時まで働いても利益は出ず、毎晩売れ残りを食べる生活だった。

それでも諦めなかった。テレビで人気のソフトクリームを見れば研究し、店で販売する。すると大ヒット。さらにソフトクリームとあんこを組み合わせた「アイスまんじゅう」を開発。

横浜中華街で販売すると大人気商品になった。兄が経営する鉄工所を巻き込み、1億円を借りて大型工場まで建設した。

挫折:ヒットしても続かない

アイスまんじゅうは全国の観光地で売れるようになった。

しかし、わずか1年で売上は急減する。今度はアルバイト50人を雇い、自転車で観光地を回って販売した。再びヒットした。

ところが冬になるとまったく売れなくなった。そこで目を付けたのがジャガイモだった。高速道路のサービスエリアやパーキングエリアで販売したじゃがバターがまた大ヒット。

だが、ふと立ち止まる。「このままなら小金持ちにはなれる」「でも、本当にやりたかったことは何だったんだろう」原点の夢が頭をよぎった。

転機:すべてを捨てる決断

佐瀬さんは再び和のファーストフードに挑戦する。

ショッピングモールへ出店し、焼きそば、おむすび、お好み焼き、たこ焼きなどを販売した。しかし徐々に売上は落ちていく。売れない。だから新商品を増やす。

するとオペレーションが複雑になり、作り置きが増え、さらに売れなくなる。完全な悪循環だった。そんな中、佐瀬さんは原点を見つめ直す。

「本当においしいものを作れているのか」「お客様は出来たてを求めているのではないか」そして社員を集めて宣言した。

「全部やめる」「焼きそばもやめる」「おむすびもやめる」「これからは、たこ焼き一本でいく」当時、たこ焼きの売上は全体の1割程度しかなかった。

執念:大阪で学んだ半年間

佐瀬さんは大阪へ向かった。半年間、たこ焼きを食べ歩くためだった。

数え切れないほどの店を巡る。味の違いに驚いた。技術の高さに驚いた。

そして何より衝撃だったのは、職人たちが楽しそうにたこ焼きを焼いていることだった。「これだ」佐瀬さんは確信する。目指すべき姿がそこにあった。

現在:築地銀だこの誕生

試行錯誤を重ねながら、たこ焼き専門店「築地銀だこ」をオープン。外はパリッと。中はトロッと。従来のたこ焼きとは一線を画す商品は瞬く間に人気となった。

開業から3年で国内100店舗を突破。7年後には海外進出も実現する。売上350円から始まった焼きそば屋は、世界中で愛されるたこ焼きブランドへと成長した。どれだけ苦しくても商売を続けられた理由を問われると、佐瀬さんはこう語る。

「母親から、一度商売を始めたら絶対に飽きちゃダメだと言われていたんです」「あきないとは、商いだから」その言葉通り、佐瀬さんは挑戦し続けた。

このストーリーが人を惹きつける理由

失敗の数だけ挑戦している

焼きそば、ソフトクリーム、アイスまんじゅう、じゃがバター。成功も失敗も重ねながら前へ進み続けた。

原点を忘れなかった

目先の利益ではなく、「和のファーストフードを作りたい」という夢に立ち返った。

捨てる勇気が未来を変えた

売上の大半を占める商品ではなく、可能性を信じたたこ焼き一本に絞った決断が運命を変えた。


企業情報

企業名株式会社ホットランド
代表取締役社長佐瀬 守男
所在地東京都中央区新富一丁目9番6号
創業1991年
事業内容築地銀だこを中心とした飲食事業の運営
公式サイトhttps://www.hotland.co.jp/

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出典・参考

  • 株式会社ホットランド公式サイト
  • テレビ東京「カンブリア宮殿」
  • 日経ビジネス電子版
  • 上毛新聞電子版

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